第25回大定例会レポート

第一部 基調講演 高良 高 創新塾塾長

「不易流行と創新価値」

塾長の講演は美しい紅葉の盆栽のスライドから始まりました。

小さいながらも、樹齢は約100年の立派な盆栽です。まさに「小木大木」小規模でも中身は大企業に負けない中小零細企業を象徴しています。

相田みつをの詩も紹介されました。

「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 根っこは見えねえんだなあ」 

そして塾長が続けます。「その見えない根が一番大事なんだなあ(by塾長)」

さて、皆さんにとっての「根っこ」とは何でしょう?今日はそれを探求していく事になるようです!

1 厳しい環境 存続か淘汰かの二者択一

現在、日本の会社の99%は中小・零細企業です。そして、その中小企業の約70%が赤字経営という現実があります。

 また、国税庁の発表によると、設立から10年の生存率は5~6%、20年で0.3%、30年になると0.25%だそうです。(ここで会場の参加者に設立30年以上の企業の方に挙手を求めますと、半数位の方の手が上がりました。さすが創新経営者!)

中小・零細企業は砂上の楼閣…厳しい山あり谷ありの連続ですね…厳しい現実の中、成功・存続の秘訣や王道は果たしてあるのでしょうか?

2.経験者の使命とは?

私たち経営者は、どんな強社(者)が進出してこようが、どんな大きな出来事・事件が起きようが、どんな経済状況になろうと、どんな時流変化があろうが、どんな困難・試練にあおうと、全知全能をかけ「存続」させることこそが「使命」です。

「存続」するということは、世の中から価値を認めてもらい、お役にたっているからこそ。

さらに新たな価値を「創新」(創造と革新)し続けることが求められます。

3.創新塾のスタート 創業のおもい

この100年間に起きた大きな出来事や事件を一覧してみますと実に様々な困難苦難の連続であったことがわかります。次に経済動向がわかりやすいグラフを見てみましょう。

バブル景気が一気にはじけ、株価が急落した当時の倒産件数(負債総額1000万円以上)は17,000~18,000件/年 という大変厳しい状況でした。そのような最悪の時期に「中小零細企業の為に何かできないか」と1994年に高良代表の提案で、高良塾長と熟慮の末にスタートさせたのが「創新塾」だったのです。創新ネットシティはその3年後の1997年に創設されました。塾の理念人々の成長と企業の繁栄存続に貢献。創り出したいビジョンは、全関与先黒字存続!! そして情熱(パッション)とともに掲げた具体的目標の設定はスライドの通りです。実績を見るとほぼ達成されていることがわかります!

4.中小零細企業が存続するには!! ~何が根っこ?~

創新塾をスタートさせるにあたり、当時は人もいない、モノも無い、お金も無い、実績も無い、実績がないので信用も無いのナイナイ尽くし。その状況下で気づいたのは、「そんな何もないところから何かを創り出すのが経営者・リーダーの大きな役割=使命ではないか。」と言う事。それがまさに創新=創造と革新なのです。革新とは今まで気づかない、思いもよらないものに「気づく」事。そして気づきっぱなしではなく、より大きな価値を創り続ける事でもあるのです。

では一体何に気付くのか? それは塾でおなじみの「不易」「流行」ですね!

不易5ション流行ONE(地域でOnly1 Number1 Enterprise)の両方が揃わなければ企業の存続は難しいでしょう。

5. トップの生き方

さあ、不易と流行が揃い、社長一人ではなく、衆智(人)結束(人)育成(人)をした上で成果を上げていくのが経営ですが、その経営における「根っこ」の部分は一体何なのでしょうか? 冒頭での問いかけでもある「一番尊い根っこ」の部分です。塾長が650人の経営者と向き合い、たどり着いた答えは「トップの生き方」です。 

自利から利他へ(横軸)、自我から自己へ(縦軸)。そしてより高い視座を持つ生き方がトップに求められているのです。

さあ、そして皆さん。人間性・心を高め(自我―>自己)、利他に貢献する(自利―>利他)事を磨き極め、相互研鑽する同志こそが「創新ネットシティ」ではないでしょうか。

変革の時代に共に学び共に創り共に喜ぶ本物経営者の集い「創新ネットシティ」なのです。

仕事の成功も大事ですが、仕事をする人の「完成」=「トップの生き方」こそが尊いという塾長のお言葉で講演が締めくくられました。

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